【市指定:天然記念物・地質】ツヅピスキアブ


ツヅピスキアブ

平良字下里大原地区の丘陵地にあって、「ツヅキピスキアブ」「ツヅヒキホラ」とも呼ばれ、市内では最大規模の洞穴である。その特徴としては、

①洞穴北端の陥没開口から南端開口部にかけて長さ約85mの貫通型の広い横穴である。
②洞穴北端前方にはドリーネ(陥没地)が発達し、オオクサボク・クワズイモ等の環境指標植物が見られる。
③洞床は堆積物が厚く、流水・プールはないが、ベルホールが発達していて自然の造形美・神秘さを漂わせている。
④中位段丘に形成された横洞穴として、過去の宮古島の原形や高海水面時代を推測するのに貴重な要素を有している。
⑤洞床の堆積物からシカの化石が発掘されるが、広く発達した横穴の状況から、他の動物化石発見の可能性もある。

この「ツヅピスキアブ」は、沖縄本島と同様に第三紀層堆積後の琉球珊瑚海時代(約数十万年前)に堆積した貝・サンゴ等の堆積物が、地殻変動や海水面変動によって隆起、陸化(10~15万年前)した後、雨水などによる浸食作用によって形成されたものと推測され、城辺地区の仲原洞穴、上野地区のピンザアブとともに古い時代の洞穴と考えられている。


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