【市指定:天然記念物(植物)】ミヤコジマソウ~みやこじまそう~
ミヤコジマソウは、キツネイマゴ科の多年草である。概して海岸崖下の砂地や石灰岩の上に生え、茎は倒伏して節部から根をおろし長さ10㎝内外となる。葉は対生し、径1~2㎝の円形に近い卵状広楕円形で、両面に軟毛がある。頂生する穂状花序は2~3花をつけ、苞を伴う。花は白色で径1㎝位、雄蕊を4個有する。果実は長さ7~8㎜の線状長楕円形である。
国内では宮古島にのみ分布し、国外では台湾(蘭嶼)、フィリピン、インドネシア、ニューギニア、ポリネシアに分布が知られ、宮古島がミヤコジマソウ分布域の北限地であり、国内で唯一の自生である。
ポリネシア系の植物であるミヤコジマソウは、植物地理学上貴重であり、種子の散布の仕方や地史との関係など、今後明らかにしていく上で学術的に重要なものである。