【市指定:天然記念物・保護区】来間島断崖の植生~くりまじまだんがいのしょくせい~


来間島断崖の植生
本断層崖は、来間島北海岸にある。崖の稜線は海岸から約100mの巾を持ち、海岸線とほぼ平行に走っている。長さは約3.2km、断層崖が約2.4km海食崖が約850mと連続して伸び、島の半分を取り囲んでいる。
本断層崖は宮古群島を特徴づけるいくつかの断層稜線の一つであり、第四紀洪積世の頃形成されている。地質は全体が琉球石灰岩で出来ている。高い所で海抜約45mを示し、切り立った崖面や急斜面など変化がある。断層崖付近の植生を見ると、環境別に次のように分けることができる。

まず、切り立った崖面にはガジュマルが約75%を被い、続いてソテツ・ゴウシュウタニワタリ・アマミヒトツバハギなどの順に目立つ。斜面地になるとインドシャリンバイ・ガジュマル・ツゲモドキ・アカテツ・トベラ・リュウキュウガキ、所によりアダンなどを構成種とする群落によって被われている。崖の肩部には、分布の特異なサキシマエノキが見られる。崖下は、転落礫の目立つ肥沃な所である。そこにはクロヨナ群落が発達し、付近の植生を価値づけている。クロヨナ群落は、樹高6m、平均90%被度を示し発達している。



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