【市指定:天然記念物(植物)】ミヤコハナワラビ~みやこはなわらび~


ミヤコジマハナワラビ

ミヤコジマハナワラビはハナヤスリ科ミヤコジマハナワラビ属の多年草で、本種のみでミヤコジマハナワラビ属を構成する一属一種の植物である。根茎は太く、地中を横送する。地上茎は真っすぐに立ち上がり高さ20~40㎝、濃緑色でやや柔らかい。栄養葉は3全裂し、それぞれがさらに3~4裂する。裂片は長楕円形で長さ6~18㎝、うすい紙質で、表面にはつやがある。葉の縁には不規則な微銛歯が出る。胞子葉は栄養葉の分かれに頂生し、円柱形、長さ4~20㎝である。疎林内のやや湿地に生える。
国内では沖永良部島、沖縄島、久米島、宮古島、石垣島、小浜島、西表島に分布し、国外では、台湾、中国南部、東南アジア、ニューギニア、ポリネシア、ニューカレドニアなどに分布する。
琉球列島は分布域のほぼ北限であり、植物地理学上、北限域の植物の研究において貴重である。