【国指定:名勝】東平安名岬~ひがしへんなざき~


東平安名岬

宮古島の東端に細長く突き出た全長約2km、幅30m・150mの岬で、琉球石灰岩のカルスト地形に固有の海岸性植物群落が展開する独特の自然環境とともに、特有の伝承を持つ美しい景勝地として知られる。周囲絶壁は琉球石灰岩の海食崖に囲まれ、標高約20mの平坦面は海食低位段丘を成し全体として海側に向かって突き出し、段丘面は、洞穴、ウバーレなど凹地形が形成されている。

地表面には琉球石灰岩の岩塊が散在し、特に岬の先端部周辺には「津波石」と名付けられた径約6.8mにも及ぶ岩塊、さらに東方海域の離礁上にも「パナリ」と呼ぶ巨大な岩塊等が点在する。この一帯の海域は荒波と言われ、通年の強風により高木は育たず、亜熱帯地方の風衝地特有の植物群落が発達している。特にテンノウメ群落の分布面積は他に類例を見ないほど大規模である。また、東平安名崎の優れた風致景観は、宮古島の按司と美しい娘との恋にまつわる悲しい伝承を生み、彼女の墓地とされる(岩陰墓)なども残っている。宮古島の風土的特色を代表する景勝地として、鑑賞上又は学術上の価値は高い。

海域追加指定|2011年2月7日



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