史跡と建造物

【市指定:史跡】野城泉~ぬぐすくがー~

野城泉

福北集落の東北の海岸に沿って東西に延びる琉球石灰岩丘陵(標高約65m)に野城遺跡がある。その南西部にある野城泉は、石灰岩台地(標高50~67m)裾野に湧水口の周辺を切り石積み技法によって築造された“降(うがー)り井”の形態をもつ自然湧水で、現在も水量は豊富である。 野城泉は、野城遺跡に関わりがあると[…] 続きを読む ⇒

【市指定:史跡】盛加がー~むいかがー~

盛加がー

水道の発達しないころ、人びとの生活用水は天水と各所に散在するうりがー(洞井)であった。集落はうりがーを中心に形成、発達してきており、宮古の歴史はうりがーを切りはなして考えることはできない。盛加がー内には小規模ながら貝塚層もあり、周辺一帯からは多くの青磁片・土器片等が表面採取でき、大きな集落跡を物語っ[…] 続きを読む ⇒

【市指定:史跡】漲水御嶽と石垣~はりみずうたきといしがき~

漲水御嶽と石垣

宮古島創世の神話ならびに人蛇婚説話等にいろどられ、古代宮古人の源流をさぐる上からも貴重な御嶽である。南側石垣は目黒盛の玄孫・仲宗根豊見親(忠導氏祖)が1500年中山王府の先導で、八重山のオヤケ赤蜂征討にさいし、神霊の加護で勝利したら神域を整備、奉納しようと誓願、めでたくがい旋した戦勝記念に築いたと忠[…] 続きを読む ⇒

【市指定:有形民俗】クスヌカー(後の井)

クスヌカー(後の井)

クスヌカーは、狩俣集落に古くから伝わるウャーン(祖神祭)祭祀のニーリ(神歌)の中で、「時の酉長と伝わるウプグフトゥヌ(大城殿)が井戸の掘削を思い立ち、甥と相談し、村人たちを呼び集めマイツ(手斧)・ブナ(大斧)などの鉄製道具を使い、クスヌカーを掘ったところ、うまい水が豊富に湧きだしたので、人々は余りの[…] 続きを読む ⇒

【市指定:有形民俗】イスゥガー(磯井)

イスゥガー(磯井)

狩俣集落の発祥にかかる井泉で、狩俣のウャーン(祖神祭)の祭祀の神歌タービの中で、概略「創世神豊見赤星テダナフラ真主は最初にタバリ地に降り、良泉を求め北へ進み、カナギ井・クルギ井・ヤマダ井を経て最後にイスゥガーを見つけ、そこの泉水は水量は少ないけれども旨いので、この水ならば神に供えて祈るシトギ水になる[…] 続きを読む ⇒

【市指定:歴史資料】向裔氏本村家関係資料~しょうえいうじもとむらけかんけいしりょう~

向裔氏本村家関係資料

名乗り頭に「朝」の字をもつ系統は、宮古では「向裔氏」と呼ばれ、沖縄本島の向姓の流れをくむものである。いくつかの系統があるが、今、出自の明らかなのは二つの系統のみである。一つは、浦添親方朝師と多良間の土原氏・計志真良との間に生まれた子・朝裔を祖とする屋号「多良間」の系統。もう一つは、北谷里之子朝乗(の[…] 続きを読む ⇒

【市指定:歴史資料】忠導氏仲宗根家関係資料~ちゅうどううじなかそねけかんけいしりょう~

忠導氏仲宗根家関係資料

仲宗根豊見親を祖とする忠導氏は、旧藩時代には白川氏とともに宮古を二分するほどに勢力をふるった旧家である。仲宗根豊見親は与那覇原との戦いに勝って宮古を統一した目黒盛豊見親の玄孫で、白川氏三代目大立大殿にかわって、宮古主長になった人物だと伝えられている。 「球陽」によれば、1500年、仲宗根豊見親は八重[…] 続きを読む ⇒

【市指定:典籍】産業界之恩人記念碑~さんぎょうかいのおんじんきねんひ~

産業界之恩人記念碑

1925(大正14)年7月に宮古神社が建立された際、宮古の産業界の基礎をつくった下地親雲上恵根、砂川親雲上旨屋、稲石刀自の三者を顕彰して、同境内に建立したものである。碑の形状は縦264cm、横63cm、幅27cmの直方体でコンクリート造りである。 碑文は当時、沖縄史研究者として知られた真境名安興がま[…] 続きを読む ⇒

【市指定:典籍】恩河里之子親雲上の墓碑~おんがわさとぬしぺーちんのぼひ~

恩河里之子親雲上の墓碑

旧藩末期に建造されたもので、現存する墓碑では比較的古いものである。砂岩(高さ62cm、横33cm、幅上部5~14cm、下方17cm)を材料として使用している。 碑には右肩より「支流長真氏恩河仁也、乾隆年間卒。向姓恩河里之子親雲上墓・同治十一年壬申在番同氏花城親雲上記」の文字が刻み込まれており、下方に[…] 続きを読む ⇒

【市指定:典籍】本村家「報本」碑~もとむらけ「ほうほん」ひ~

本村家「報本」碑

この「報本」碑の書は、尚泰王時代の三司官向有恒(宜湾親方朝保)が、一門(向裔氏)である下地頭職向朝祥(本村朝祥・在任1851~76年)に贈ったものである。 この碑がどこで造られ、どこで彫刻されたか明らかでない。碑は直方体の石材を用い、右上より「同治甲子仲冬穀旦、向朝祥敬建、報本、向有恒書」の文字が刻[…] 続きを読む ⇒